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今回は複素関数論のローラン展開問題を解説します。二つの複素関数について、それぞれ異なる点でのローラン展開を求めます。第一問では f(z) = 1/(z(z-2)²) を z=0 で展開し、第二問では g(z) = z sin(1/(z+2)) を z=-2 で展開します。図では各関数の特異点と収束領域を示しています。
第一問を解きます。f(z) = 1/(z(z-2)²) を z=0 でローラン展開します。まず特異点は z=0 と z=2 です。z=0 での展開なので収束領域は 0 < |z| < 2 となります。関数を (1/z) × 1/(z-2)² に分解し、1/(z-2)² を幾何級数で展開します。最終的にローラン展開は 1/(4z) + 1/4 + 3z/16 + z²/8 + ... となります。
第二問を解きます。g(z) = z sin(1/(z+2)) を z=-2 でローラン展開します。変数変換 w = z+2 を行い、g(z) = (w-2) sin(1/w) とします。sin(u) の級数展開を利用して sin(1/w) を展開し、(w-2) を掛けます。収束領域は 0 < |z+2| < ∞ で、z=-2 における留数は -2 となります。
詳細な計算過程を見てみましょう。問題1では、まず関数を1/z と 1/(z-2)² に分解します。1/(z-2)² を 1/4 × 1/(1-z/2)² と変形し、幾何級数の微分公式を使います。1/(1-w)² は Σnw^(n-1) に等しいので、これを利用して最終的なローラン展開を得ます。収束領域は 0 < |z| < 2 となります。
解答をまとめます。問題1では f(z) = 1/(z(z-2)²) のローラン展開が 1/(4z) + 1/4 + 3z/16 + z²/8 + ... となり、収束領域は 0 < |z| < 2 です。問題2では g(z) = z sin(1/(z+2)) の展開で収束領域は 0 < |z+2| < ∞、留数は -2 となります。ローラン展開は複素関数論の重要な概念で、特異点周りでの関数の性質を理解するのに役立ちます。